ドグマ DOGMA

あらすじ

天界を追放されて幾星霜のグレ天使二人組みが
教義(ドグマ)の穴を見つけてヤッホイ俺達帰れるぜ!
となるもそうなっちゃうと色々ヤバイ事情があるため
神の声がキリストの末裔(中絶専門の婦人科医)をたたき起こして
アホの預言者ヒッピー二人とともにグレ天使の天国行きを阻止させるのです。


あと、夢破れてストリッパーやってる娯楽と芸術の女神とか
トイレから出てくるうんこの悪魔とか居ますがどれも立派に元ネタありです。なんてこった。

感想

結構好きかも。
キリスト教をおちょくったネタ多し。
だけど落ちてみればけっこう真面目なところに着地していた。


ネタの理解度は、新約聖書パラ見+そっち関係のオカルトネタを
ちょっとかじった程度の私で問題ないレベルでした。
が、もっと根本的な宗教独特の「モノの考え方」みたいなのを
それなりに把握して無いと「あれ?」となるかもしれません。(特に終盤)*1


これ観て激怒するガッチガチの信徒さんとか居ただろうなー…
でもこの映画多少(多少?)おちょくってはいるけど
神様そのものは冒涜してないんだよね。*2実は。



特撮と美術がちょっとショボめだったような…。予算無かったのかな…
見えなかったけど絶対ワイヤー操作してるだろその羽!
あと甲冑(?)とかその辺のデザインはもう少し何とかならなかったのかね。
洋服のスタイリングはかっこよかった(というかキャラに合ってた)のに…


脚本はお笑いのシーンにしても(比較的)シリアスなパートにしても
展開の唐突さが無くてすんなり楽しめました。
こういうのを「伏線処理が上手い」というのでしょうか。


個人的にはキャラクターの描き方も最後にたどり着いた結論も納得行ったので
かなり好きな部類のお話です。
聖書を読んだことはある(もしくは教会に行った事がある)けれど
キリスト教信者ではない、という人だったらお勧めです。
そんなんどれだけ居るのか謎ですが。

追記

その後google検索により
アホ葉っぱ売人ヒッピー二人組みのジェイ&サイレントボブが
ケヴィン・スミス監督作品皆勤賞である事を知る。
しかもサイレントボブって監督本人ですかよ。
今回一番の脱力&爆笑ポイントかもしれないよ…ひょえー!


評価は案の定真っ二つに分かれてるっぽいですね。
読んでるとどうも聖書を読んだことがあるか否かが分かれ道のような気がしてならない。
後は読んで無くても「神様とわたし」みたいな事に頭を悩ませた経験の有無とか。

*1:私の場合母方の宗派はプロテスタント+弟の幼稚園が軽くそっち系(これはたまたま)という環境だった為、
あの独特な雰囲気にはそこそこ慣れていたのでなんとなくピンとは来ました。

*2:この辺オチに絡むのであんまり詳しく言えないんだけれども