なんだこのキュンキュン世界!

花とアリスを観ました。
花とアリス 特別版 [DVD]
映画公開当時巡回先のいたる所で「可愛かった!」という評に溢れていた覚えがあるんですが
実際自分が見終わった後にも「可愛かった…」って言葉しか出てこなかった。


多分、監督は主役二人の少女*1に対しての可愛さを邪魔する不純物を
慎重に慎重に取り除いてこの純度の高いお話を作ってるんだろな。
実際主役二人といいつつも作り手の思い入れ的な比重は
アリス役の子の方に大分傾いてるんだろうなぁと思わされるんですが
だからといって花が悪役になりすぎないようフォローがしっかりなされてたり
アリスが同姓的にむかつきすぎないラインを押さえてたりと
バランス取りがすげえなあと思いました。職人や。


この辺の微妙な調整を誤ってしまって
基本的には受け入れられるんだけど特定の人には
どうしてもゆるせんような引っ掛かりを覚えさせてしまうモノ*2が結構あるだけに
取り込めるところは全部取り込んだる、みたいな
この作品のようなこういう細かく行き届いた作りはいいなぁ、と思う。
ええもん観させて頂きました。
あといろんなビジュアルが単純にかわいい。セーラー服にマフラーと手袋。
そうそう初春の登校風景ってこんなんだった。
(ウチの地域だとジャケットとかコートとか付くけど)
しかしあの先輩は最終的に放り出されるもんだとばっかり思ってましたが
終わってみればなかなかどうしてイイ奴でした。やっぱり上手いなぁ。

*1:こういう呼称がすごく似合う描きかた

*2:意識はしてるけどそこのところは切り捨てている、見たいな自覚の有る場合はまた別なんだろうけど、事実いらん所で変な反発を食ってしまってるよなぁ、と思わされる作品はメジャーどころでもずいぶんある。と思う。