断片

雪の中ドーム状の場所。
日光が透けて結構明るい。
ということは昼だったのか。
夢の中で私の視点は私に固定されていて、
今自分がいる光景を俯瞰で見下ろしたり
別の場面に切り替わったりという視点移動は今回無かった。
足元を見るとスキーを履いていた
板が短くシューズの下から先端のそり返しだけ
見える程度のそれは全体が蛍光ピンク色だった。
周囲には数人の青年たちが居て
気のよさそうな彼らと私はどうやら友人らしい。
彼らはこれから外に出ると言って
ゆるやかな下り坂を滑り下りていった。
外への出口(?)は人一人屈んで通れる程度のせまいトンネルで
中程から急角度で上に向かっていて、外に繋がっている様子だった。
青年たちは次々と勢いを付けて上へかけ上っていった
私はやり方が分からなかったので
様子をうかがっていたのだけれど
とうとう最後になり滑ることになった。
しかし上へ向かって傾斜する箇所でどうしても引っかかる。
助走が足りないのか。
頭上から青年たちの声が聞こえる。
私は四方を雪に固められて身動きがとれない。
結局外は見られなかったなぁ、と思ったところで目が覚めた。


白い雪に水色の影が落ちて周囲の様子も穏やかで
見ていてそんなにいやではなかった。